古代ローマコイン 共和政終焉期 前43年 キナリウス銀貨 フルウィア(マルクス・アントニウスの妻) フルウィア肖像 ライオン(アントニウスのホロスコープ) ローマコインで初めて女性の肖像が登場したコイン

古代ローマコイン 共和政終焉期 前43年 キナリウス銀貨 フルウィア(マルクス・アントニウスの妻) フルウィア肖像 ライオン(アントニウスのホロスコープ) ローマコインで初めて女性の肖像が登場したコイン

販売価格: 250,000円(税込)

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作品詳細

古代ローマコイン 共和政期終焉期 フルウィア キナリウス銀貨

前43年12月頃、リヨン発行

オモテ:フルウィアに似せた女神ウィクトリアの肖像

ウラ:(LVGV)DVNI (ルグドゥヌム(現リヨン)の) XL(Anno quarantegesimus 40年記念)
ライオン

サイズ:1,66g 13mm

フルウィアはマルクス・アントニウスの妻で、初めて女性の肖像がローマコインに表された人物である。
コインウラ面のライオンはアントニウスのシンボルと考えられている。これはアントニウスのホロスコープが獅子座であったことに由来する。XL(Anno quarantegesimus 40年記念)はアントニウスの年齢と推測されている。
※アウグストゥスも後に、自身のホロスコープであるヤギ座(磨羯宮)をコインに刻んでいる。


フルフィアはローマ史上最も野心的な女性として有名である。
フルフィアは前41年、アントニウスの弟でこの年のコンスルに就任したルキウス・アントニウスと共に、オクタウィアヌスに対抗し、ペルージャで蜂起し、ローマに進軍した。
三頭政治の内の1人、レピドゥスを退け、ローマ市民に三頭政治の廃止を約束するも、オクタウィアヌスが進軍してきたために、再びペルージャに撤退し、その後軍力を持ちなおそうとするもかなわず降伏した。
フルウィアは降伏後、ギリシャに逃れその地で亡くなったとされる。

ルキウス・アントニウス肖像のコイン



※プルタルコスは『英雄伝』の中で、フルウィアについて以下のように述べている。
現に、アントニウスもさういう生活を断念して結婚に心を向け、扇動政治家のクローディウスの妻であったフルウィアを娶ったが、機織や家政を気に掛けず、身分のない男を支配するのを潔しとせず、支配者を支配し、指揮者を指揮することを望んだので、クレオパトラーが会った最初からアント―ニウスがすっかり扱ひ易くなっていて女の言ふ事を聴くように仕込まれていたのは、アント―ニウスに対する女房天下をフルウィアから伝授されたことになる。
(『プルターク英雄伝 十一 アント―ニウス P82 河野与一訳 岩波文庫』)