古代ギリシャコイン イオニア地方エフェソス ドラクマ銀貨 前202-前150年 エフェソスのアルテミス信仰を象徴する蜂の銀貨

古代ギリシャコイン イオニア地方エフェソス ドラクマ銀貨 前202-前150年 エフェソスのアルテミス信仰を象徴する蜂の銀貨

販売価格: 77,000(税込)

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作品詳細

古代ギリシャコイン イオニア地方エフェソス ドラクマ銀貨

前202-前150年頃発行

オモテ:EΦ 蜂

ウラ:LICAS 右向きの牡鹿 その後ろにヤシの木

サイズ:3,97g 18mm


<エフェソス>


エフェソスは現トルコ西部にあった都市。
前10世紀頃にアッティカやイオニアの入植者たちによって建設された。
エフェソスはアルテミス神殿があったことで特に有名である。
エフェソスのアルテミス神殿は前550年頃にリディア王クロイソスの出資で建てられた狩猟の女神アルテミスを祀った神殿。
神殿の美しさは特に高名で、各地からの巡礼者が後を絶たない名所でした。
前356年にヘロストラトスという若者がエフェソスのアルテミス神殿を放火。
その理由は恐るべきことに、有名なエフェソスのアルテミス神殿を燃やせば、自分の名が歴史に残るという異常な考えであった。この放火によってアルテミス神殿は倒壊。

<アルテミス神>
「獣の女主人」と呼ばれるアポロンの双子の妹。狩猟と豊穣の女神。
エフェソスのアルテミスはギリシアのアルテミスに見られる処女性とは対照的に、豊穣多産を象徴する多数の乳房を持っていた。アルテミスの象徴は蜂であった。

エフェソスのアルテミス像

彫像の下部には蜂が刻まれている

<古代ギリシャの蜂の役割>
蜂の培養は現代の砂糖栽培の代わりをしていたので非常に重要であった。
砂糖漬けの食物はすべてはちみつで調味された。
ヒュメットゥス山(ギリシャ中東部アッティカ地方のアテーナイ南東に走る産地を指す。)の蜂培養はその山がひどく不毛でごくわずかな野生植物しか育たないにもかかわらず、花だけは豊富に咲くので、ギリシアでは最も盛んであったし、今もなおそうである。


このコインはエフェソスのアルテミス信仰が貨幣デザインに表された貴重な品である。
オモテ面にはアルテミス神の象徴であるハチとエフェソスを表すEΦの文字が刻まれている。
ウラ面にも同じくアルテミス神の象徴である牡鹿、その背後にヤシの木が刻まれている。
ヤシの木はアルテミス神が生まれたとされるデロス島のヤシの木を表していると思われる。
LICASの文字は貨幣鋳造の規格を決める責任者であった高官の名であると考えられている。