Parisii パリシーは時を越え古代ギリシャ・ローマ世界と出会うギャラリーです。
2000年以上前の古代ギリシャ、古代ローマ時代に実際に使われた大変貴重な貨幣(古代ギリシャコイン、ローマコイン、ケルトコイン)を専門に販売しています。
作品の選定には歴史的価値・芸術的価値に重きを置き、厳選に厳選を重ねております。
過去に販売した作品、当ギャラリーのコレクション等も、古代コイン図鑑として年代順に掲載させて頂いておりますのでご参照下さい。
また古代ギリシャ・ローマ世界に関連するアンティーク作品等も販売しております。こちらもお楽しみ下さい。

古代ギリシャコイン シチリア島・セジェスタ 前480-前410年 2ドラクマ銀貨 セジェスタのニンフ 尾をあげた犬

古代ギリシャコイン シチリア島・セジェスタ 前480-前410年 2ドラクマ銀貨 セジェスタのニンフ 尾をあげた犬

作品詳細

古代ギリシャコイン シチリア島 セジェスタ ディドラクマ銀貨(2ドラクマ銀貨)

前480-前410年頃発行

オモテ:左向きのしっぽをあげた犬

ウラ:右向きのセジェスタのニンフ

サイズ:7,54g 21mm

古代シチリア島の都市セジェスタの可愛らしいイヌが刻まれた銀貨。
都市名であるセジェスタはトロイ出身のニンフ、セジェスタに由来する。
セジェスタがシチリア島にたどり着いた時、イヌに化けた河の神クリニソスと交わって、息子アケステスが生まれたという伝説がある。

シチリア島セジェスタ位置

<セジェスタ>
シチリア島北西部のエリミ人の古代都市。前5世紀にはギリシア化した。
セリヌンテと対立し、アテネ、カルタゴと同盟し、前409年カルタゴの支配に入る。
第1次ポエニ戦争後ローマに服属したが、シチリアの奴隷反乱(前103-100年)で衰退に向い、1世紀に滅亡。

セジェスタの神殿(店主撮影) 前424-416年頃にアテネ人によって建造されたと推定されているドーリア式神殿。 角の支柱の傾斜や線の湾曲などアテネのパルテノン神殿に見られる繊細な技法で建てられた。しかしセラ(内陣)がないこと、柱にラブドーシス(溝)がないことから謎の神殿とされている。
セジェスタの土着のエリミ人との争いを防ぐために宗教性を持たせなかったのか、ただ未完成なのかなど、謎に包まれている。

バルバロ山頂に残るセジェスタのギリシャ劇場(店主撮影) 前3世紀に建設され、前2世紀にローマ人によって手が加えられた劇場。 



エリミ人はシチリア島西端の最古の住人。
トゥキディデスによればエリミ人はトロイからの亡命者であるとされていたが真実はわかっていない。
エリミ人はイヌを崇拝しており、エミリ人の都市セジェスタ、エリュクスではイヌがコインの意匠に使われた。


シチリア島にはチルネコ・デル・エトナと呼ばれる有名な猟犬がいる。
古代エジプトのチズムという犬種が祖先で、フェニキア人がシチリア島に持ち込んだと推測されている。セジェスタ、エリュクスのコインに刻まれたイヌはチルネコ・デル・エトナに類似している。

たまたまセジェスタの遺跡で気持ちよさそうに寝転ぶチルネコ・デル・エトナに出会った(店主撮影)


<セジェスタのニンフ>

セジェスタという名はセジェスタという名のニンフに由来する。
トロイのラオメドンは巨大な海蛇をしずめるために多くの少女をこの怪物に捧げたという。
トロイのニンフであったセジェスタはこの生贄に捧げられるはずであったが、運よく逃れシチリア島に辿り着いた。
一説によれば、シチリアの地でセジェスタは(犬に化けた?)クリニソス川の神と交わり、息子アケステスを生んだという。
アケステスはトロイ戦争に参加したのち、シチリアに戻り、シチリア西部に都市を建設した。
この時、都市名を母の名であるセジェスタにしたとされる。