古代ケルトコイン ブリタニア・カンティー族(現イギリス・ケント州語源) ポタン貨 前80-前50年 線と点で表された肖像と牛 古代ケルト芸術

古代ケルトコイン ブリタニア・カンティー族 ポタン貨

前80-前50年発行

オモテ:線と点で表された肖像

ウラ:線と点で表された牛

サイズ:1,38g 15mm

ブリタニア・カンティー族が発行したポタン貨。
このコインはマルセイユの銅貨の意匠をモデルにしたと考えられている。
オモテ面の肖像、ウラ面の牛、共に線と点だけで表されている。


このコインのプロトタイプ(原型)とされるマッサリア(現マルセイユ)の銅貨 

(カンティ―族)
現イギリス、ケント州に居住していたケルト人。
ケントKent、カンタベリーCanterburyの名は、カンティー族(Cantii)に由来する。
カエサル『ガリア戦記』ではカンティ―族の土地カンティウムについて多く記述されている。

<カエサル『ガリア戦記』中のカンティー族に関する記述>
(前54年:5巻)
カエサルはブリタニア遠征の記述の中でブリタニアの地形について説明しカンティウムについて以下のように述べている。
ブリタニアの地形は3角形で、その一面がガリアに面している。この面の一角がガリアからの船の大半が向かうカンティウムである。
さらにカエサルはブリタニアの中でカンティウムに住む者が最も文化的で風習はガリアと変わらないと述べている。

ローマの侵入に対してブリタニア人の指導者カッシウェラヌスは、4人の王が君臨していたカンティウムに使節を送り、不意をついて海岸に駐屯するローマ軍を襲うことを指示するが、逆にローマ軍に襲われ敗北した。
カエサルはカンティウムの4人の王の名はキンゲトリクス、カルウィリウス、タクシマグルス、セゴウァクスと伝えている。 

<ポタン>
フランスの古銭学ではこのコインはポタン(Potin)と呼ばれる。
ポタンはガリア人が前2世紀末〜前25年頃まで発行した、さまざまな金属を混ぜて鋳造方式で発行したコインを指す。
このコインの発行はローマによる征服によって縮小したが、アウグストゥスの時代頃まで続けて発行されていたものもある。
分析研究によってポタンに使われた金属は、非常に多くの種類が含まれていたことが分かっている。
ポタンの主要な金属は、銅と錫であるが、中には少量の鉛、ニッケル、鉄、銀、金、アンチモンも含まれていたものもある。
ポタンは交易に使う貨幣としての役割だけでなく、奉納に使うために作られたと推測している研究者も多い。
古代ケルトコイン ブリタニア・カンティー族(現イギリス・ケント州語源) ポタン貨 前80-前50年 線と点で表された肖像と牛 古代ケルト芸術