古代ケルトコイン ガリア・ドゥロカセース族(フランス・ドルー群語源) 前2世紀末〜前50年 ポタン貨 古代ケルト芸術

古代ケルトコイン ガリア・ドゥロカセース族(フランス・ドルー群語源) 前2世紀末〜前50年 ポタン貨 古代ケルト芸術

作品詳細

古代ケルトコイン ガリア・ドゥロカセース族 ポタン貨

前2世紀末〜前50年

オモテ:左向きの肖像

ウラ:波線と3つの十字

サイズ:2,76g 18mm

このコインの肖像はパリシー族の金貨の肖像から強い影響を受けたと考えられている。


左:パリシー族の金貨 右:ドゥロカセース族のポタン


<ドゥロカセース族>
ガリア・ケルタエ、現フランス、ウール・エ・ロワール県のドルーに居住していたケルト人。
ドルー群(Dreux)の名はドゥロカセース族(Durocasses)に由来する。
カエサル『ガリア戦記』では、ドゥロカセース族については何も記述されていない。
パリシー族とカルヌーテス族の間に位置した部族であり、コインの意匠はパリシー族から強い影響を受けたと考えられている。


<ポタン>
フランスの古銭学ではこのコインはポタン(Potin)と呼ばれる。
ポタンはガリア人が前2世紀末〜前25年頃まで発行した、さまざまな金属を混ぜて鋳造方式で発行したコインを指す。
このコインの発行はローマによる征服によって縮小したが、アウグストゥスの時代頃まで続けて発行されていたものもある。
分析研究によってポタンに使われた金属は、非常に多くの種類が含まれていたことが分かっている。
ポタンの主要な金属は、銅と錫であるが、中には少量の鉛、ニッケル、鉄、銀、金、アンチモンも含まれていたものもある。
ポタンは交易に使う貨幣としての役割だけでなく、奉納に使うために作られたと推測している研究者も多い。