Parisii パリシーは時を越え古代ギリシャ・ローマ世界と出会うギャラリーです。
2000年以上前の古代ギリシャ、古代ローマ時代に実際に使われた大変貴重な貨幣(古代ギリシャコイン、ローマコイン、ケルトコイン)を専門に販売しています。
販売作品の選定には歴史的価値・芸術的価値に重きを置き、厳選に厳選を重ねております。
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ヘラクレス

ヘラクレスに関連する作品を集めました



<ヘラクレス>
ギリシャ神話の英雄。
最高神ゼウスとミケーネ王の娘アルクメネの子である。
ヘラクレスのアトリビュート(持ち物)は棍棒、ネメア―の獅子の毛皮、弓矢など。


<ヘラクレスの12の難行>
ヘラクレスはゼウスがアルクメネに産ませた子であることから、ゼウスの正妻ヘラから忌み嫌われた。
ある時ヘラクレスは、ヘラの陰謀により狂気に取りつかれ、妻と子供たちを皆殺しにしてしまう。
この罪を贖うため、以下の12の試練がアポロンの神託より告げられた。

《1番目の難行:ネメア―の獅子退治》
ネメアーの獅子はネメア―の森に住んでいた怪獣。
獅子の皮は刃物を通さないほど強靭であったため、ヘラクレスは獅子の首を絞めて窒息死させた。
ヘラクレスはこの獅子の皮をまとった姿で表されることが多い。

ネメア―の獅子退治が表されたコイン(左:パエオニアの銀貨 中央:ローマ共和政の銀貨 右:タラスの銀貨)

《2番目の難行:ヒュドラ退治》
ヒュドラはアルゴス地方のレルネの沼に住んでいた水蛇の怪物。
頭がたくさん生えているのが特徴で、ヘラクレスが何度、首を落としても、再び首が生えてくるため、ヘラクレスは甥のイオラオスの助けをかりた。
イオラオスが松明を使ってヒュドラの首の付け根を燃やし続け、新しい首が生えてこないようにしているうちに、ヘラクレスは残った首を切り落とし、見事ヒュドラを退治した。
ヘラクレスはこのヒュドラの胆汁から出る毒を、矢に塗って度々使用した。(後にこのヒュドラの毒がヘラクレスを破滅へと導く)
また、このヒュドラ退治の際、ヘラクレスの邪魔をするヘラは、大きな蟹の怪物を送って、ヘラクレスの気を散らそうとしたが、ヘラクレスはこの蟹を足で踏みつぶして殺した。
ヘラはこの蟹を天に上げ、これが星座のかに座となった。

ヒュドラ退治が表されたコイン(左:クレタ島ファイストスの銀貨 右:ローマ帝政期マクリヌスの銅貨)

《3番目の難行:ケリュネイアの鹿》

《4番目の難行:エリュマントスの猪》
アルカディア地方のエリュマントス山に住んでいた人食いの大猪。
ヘラクレスはこの大猪を退治しに、エリュマントス山に向う途中、ケンタウロス族のポロスと出会う。
ケンタウロス族の酒をヘラクレスが勝手に飲んだことから、ケンタウロス族とヘラクレスとの間で戦いが勃発する。
争いの最中、ヘラクレスが放ったヒュドラの毒の弓矢が原因で、ケンタウロス族のポロスは死ぬ。

ヘラクレスの肖像とエリュマントスの猪が表された、共和政期のローマコイン

《5番目の難行:エリス王アウゲイアスの家畜小屋掃除》
エリス王アウゲイアスが所有する巨大な家畜小屋は何十年も掃除されていなかった。
ヘラクレスはこの家畜小屋をわずか1日で清掃するかわりに、家畜の10分の1を謝礼としてをもらう取引をアウゲイアスとかわした。
ヘラクレスは川の流れを変えて水流を家畜小屋の中に流し込み、いっきに小屋の中を掃除してしまった。
しかし、罪滅ぼしのための難行であるのに、謝礼を要求したことから、この難行は無効となる。
これを恨んだヘラクレスは後にアウゲイアス王を倒し、息子のピュレウスを王位につけた。
この神話の舞台、エリスは古代オリンピックの開催国である。

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《6番目の難行:ステュムパリデスの鳥》

《7番目の難行:クレタの牡牛》
クレタ島の牡牛は迷宮ラビリントスに住む怪物ミノタウロスの父親にあたる。
この牡牛はもともと、海神ポセイドンがミノス王のもとに生贄にするためつかわした大変美しい牡牛であった。
ミノス王の妻パーシパエがこの牡牛に恋したためミノタウロスが誕生する。
その後も牡牛は暴れまわりクレタ島を荒らしていたため、ヘラクレスにこの牡牛を生け捕ることが命じられる。
ヘラクレスは無事にこの牡牛を生け捕ることに成功し、ティリュンスに連れ帰った。
その後、牡牛は解放されたが最後にはテセウスに殺された。

クレタの牡牛が表されたクレタ島ファイストスの銀貨(この銀貨のオモテ面には2番目の難行、ヒュドラ退治が表されている)

《8番目の難行:ディオメデスの人喰い馬》
《9番目の難行:アマゾネスの女王の腰帯》
《10番目の難行:ゲリュオンの牛》
《11番目の難行:黄金のリンゴ》

《12番目の難行:地獄の番犬ケルベロス》
ケルベロスは冥府の神ハデスの番犬。ヘシオドスの『神統記』では50の頭を持つと語れたが、美術では3つの頭を持つ姿で表されることが多い。
ヘラクレスの12の難行の最後は、ケルベロスを冥界から地上へ連れてくることであった。ヘラクレスがケルベロスに日の光を浴びせると、ケルベロスは慄き太陽に向って吠え、その時出た唾液からトリカブトが生まれた。

ケルベロスが表されたローマコイン


<自らヘラクレスに扮したローマ皇帝、コンモドゥス>
大ヒット映画『グラディエーター』のモデルとなったローマ皇帝コンモドゥスは、自らヘラクレスに扮し、剣闘士として戦ったエピソードが有名である。
このエピソードを裏付るのは、ヘラクレスに扮したコンモドゥスが表されたコインである。
このコインのコンモドゥスは、ヘラクレスが12の難行で退治したネメアーの獅子の毛皮を身についている。
コインのウラ面には「ヘラクレスの」の銘も刻まれている。

(左:カピトリーニ美術館のヘラクレスに扮するコンモドゥスの彫像 (店主撮影)右:ヘラクレスに扮したコンモドゥスのコイン)

<ヘラクレスの毒矢にあたったケイロン:星座いて座の由来>
ケイロンはイアソンやアキレウスなどを教育して彼らに知恵を授けた、ケンタウロスの中の賢者。
ヘラクレスがケンタウロスたちと戦った時、ケイロンはヘラクレスの毒矢にあたって不治の傷を負った。
ケイロンは神クロノスの子供であり不死の身であったが、この毒矢の苦しみから逃れるために不死を放棄してハデスの元にいった。
しかし後にゼウスのはからいで天に昇り、いて座となった。

ケイロンが表されたガリエヌスのコイン
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