古代ギリシャコイン シチリア島・シラクサ ブロンズ貨 前400年頃 古代シチリアの強国シラクサの海馬が刻まれたコイン

古代ギリシャコイン シチリア島・シラクサ ブロンズ貨 前400年頃 古代シチリアの強国シラクサの海馬が刻まれたコイン
古代ギリシャコイン シチリア島シラクサ ブロンズ貨 

前400年頃発行

オモテ:SURA(Syracuse シラクサ) コリント式兜を被った左向きのアテナ神の肖像
ウラ:左向きのヒッポカムポス(海馬)

サイズ:6,42g 13mm

前400年頃のシラクサのブロンズ貨。
ウラ面の海馬の翼が美しい。

シラクサ位置

<シラクサ>
シチリア島南東沿岸の都市国家。地中海世界で最も繁栄した都市の一つ。
前734年または前733年にコリントスの植民市として建設された。
前485年、ゲラの僭主ゲロンがシラクサの僭主となり、シラクサは黄金時代を迎えた。
この頃建造されたと推定されている巨大なギリシャ劇場は現在は世界遺産。シラクサの観光名所である。

シラクサの劇場、上方客席からは海が見渡せる。

シラクサの劇場、舞台側から撮影。

前480年、カルタゴがシチリアに侵入した際はアクラガスの僭主テロンと同盟を結びヒメラで撃退、ギリシアに勝利をもたらした。
このカルタゴに対する勝利の際に、シラクサの僭主ゲロンの妻(アクラガスの僭主テロンの娘)デマレーテは、夫ゲロンにカルタゴ人に対して寛大な処遇をするように頼んだとされている。
これに感謝したカルタゴはデマレーテに黄金の冠を送ったとされる。
この黄金の冠が元手となり、シラクサの美しい銀貨が発行されたという言い伝えもある。
前212年、第二次ポエニ戦争時、ローマに陥落。
この時シラクサの科学者アルキメデスが反射鏡や起重機を考案し、ローマ軍を苦しめ、シラクサはローマ軍の攻撃に3年間も持ちこたえたとされる。


<アテナ>
ギリシャ神話の女神。ゼウスと知恵の女神メティスの子。
メティスを最初の妻にしたゼウスは、彼女からやがて生れる男の子に自分の王位を簒奪される運命にあると知り、すでにアテナを妊娠していたメティスを腹に飲み込んでしまったところ、頭に陣痛を感じたのでヘファイストスまたはプロメテウスに命じ、斧で頭のてっぺんを割らせた。するとその割れ目から、武装した姿で飛出したのがアテナで、これによって彼女は戦いの女神であると同時に、知恵および技術万般を管掌することになった。
神話の中で彼女は特に英雄たちの近しい守護者として彼らを危難から救い、手柄をあげるのに必要な佑助を与える。
ポセイドンとアッティカ地方の支配権を争って勝ち、アテネ市の守護女神となったとされる。

このコインのアテナ神はコリント式兜をかぶっている。シラクサはコリントスの植民市として建設された。

コリントス式兜

<ヒッポカムポス>
ギリシャ神話の前半分は馬、後ろ半分は魚の形をした動物。海馬と呼ばれる。
海神ポセイドンに付随する動物でもある。

このコインのヒッポカムポスには上半身から立派な翼が生えている。

古代ローマ、オスティア・アンティカ遺跡のヒッポカムポスのモザイク

コイン発行時の歴史背景は、下の「コインで見る、古代ローマ史年表」をクリックしてご覧ください。





コイン解説、写真撮影者:中村めぐみ