古代ローマコイン 帝政期 マクシミヌス・トラクス 銅貨 属州貨(キリキア・タルソス発行) 三美神が刻まれたローマコイン

古代ローマコイン 帝政期 マクシミヌス・トラクス 属州貨(キリキア・タルソス) 銅貨

235-238年、キリキア・タルソス発行

オモテ:右向きの月桂冠を戴いたマクシミヌス・トラクスの肖像

ウラ:三美神

サイズ:31,50g 35mm

マクシミヌス・トラクス帝のウラ面に三美神が刻まれた希少な銅貨。
三美神は三人姉妹の美の女神。そのバランスのとれた美しさから古代ギリシャから彫刻などの題材によく使われた。
三美神はこのコインに挙げられるように、属州で発行された古代ローマコインのウラ面の意匠に使われることがあったが、数は非常に少ない。

キリキア・タルソス位置

<タルソス>
キリキア地域(トルコ南東部、地中海沿岸を占める地域)の都市。前5世紀から7世紀のアラブの侵略まで繁栄したが、これは土地が肥沃であり、「キリキアの門」というトロス山脈越えの唯一の通路の南口であったこと、レーグマという良港があったことによる。
アッシリア王センナケリブ(前704-681年)による市の再建が最古の歴史記録であるが、アケメネス朝、セレウコス朝などの支配を経て、前67年の新設のローマ属州キリキアに吸収された。
アントニウスとクレオパトラの初めての出会いの場所としても有名。

<マクシミヌス・トラクス>

マクシミヌス・トラクス彫像
ローマ皇帝(在位235-238年)。トラキアの羊飼い出身。
アレクサンデル・セウェルスに見いだされ、ライン軍団の幹部となり、235年アレクサンデルが殺されたとき、ライン軍団に推されて即位。ドナウ、ライン地方に転戦。道路再建に努めた。大土地所有者から厳しく徴税したため、元老院の反感を買い、その画策によってアフリカ、イタリアで反乱を起され、アルプスを越えて鎮圧におもむいた際、部下の兵士に殺された。
彼をもっていわゆる軍人皇帝時代が始まる。

<三美神>
美と優雅の三女神。ローマではグラーティアエ(gratiae)と呼ばれた。
ギリシャ神話のカリテス(Charites)に当たる。
Aglaia(輝き)、Euphrosyne(喜び)、Thalia(開花)の三姉妹。

三美神の彫刻 オスティア・アンティカ出土 1-2世紀頃

三美神の壁画 ポンペイのデンタトゥス・パンテーラの家より出土 1-50年頃
古代ローマコイン 帝政期 マクシミヌス・トラクス 銅貨 属州貨(キリキア・タルソス発行) 三美神が刻まれたローマコイン