古代ケルトコイン ガリア・ウェネティー族 (現フランス都市ヴァンヌの語源) 前2世紀 スタテル金貨 人面馬 カエサルのガリア戦争、モルビアン湾の戦いのウェネティー族の金貨 古代ケルト芸術

古代ケルトコイン ガリア・ウェネティー族 (現フランス都市ヴァンヌの語源) 前2世紀 スタテル金貨 人面馬 カエサルのガリア戦争、モルビアン湾の戦いのウェネティー族の金貨 古代ケルト芸術
古代ケルトコイン ガリア・ウェネティー族 スタテル金貨

前2世紀発行

オモテ:判別不明

ウラ:人面馬と御者 その下に横たわる人

サイズ:7,59g 20mm

前2世紀頃に発行されたウェネティー族の金貨。


右のデッサンはラ・トゥール著『ガリアコイン図表』(1892年)より
ウラ面の馬の顔は人の形をしている。さらに馬の下には人が横たわっている。

<ウェネティー族>
ウェネティー族は、ガリア・アルモリカ、現フランス・ブリュターニュ地方、モルビアン県に居住していたケルト人。
モルビアン県の県庁所在地、都市ヴァンヌ Vanne はウェネティー族 Veneti を語源とする。


<カエサル『ガリア戦記』のウェネティー族に関する記述>
・前57年、カエサルがベルガエ人を制圧した同じ頃、カエサルがガリア・アルモリカに派遣していた部下のプブリウス・クラッススがウェネティー族を含むガリア・アルモリカの部族を制圧し、ウェネティー族から人質をとる。

-ウェネティー族の権威はその海岸の地方で最も大きく、多くの船をもち、それでたえずブリタンニアにゆききし、航海の知識と経験では他をひきはなし、荒れ狂う海に、ひろびろとした<大洋の>下に散在する僅かな港をおさえ、この海(今日のビズケー湾)を往来する殆ど全てのものから租税を取り立てていた。(カエサル著『ガリア戦記』近山金次訳 岩波書店 3巻ー8)

・前56年、ウェネティー族がカエサルが派遣した部下、クイントゥス・ウェラニウスとティトゥス・シーリウスを人質に取り、ウェネティー族の人質を返すことを要求したため、カエサル軍とウェネティー族の間でモルビアン湾の戦いが勃発した。
ウェネティー族は近隣の部族、オシスミー族、レクソウィー族、ナンネーテス族、アンビリアーティー族、モリニー族ら、さらにブリタニアからも援軍を呼びローマとの戦いに備えた。
・カエサルは、すでに平定したガリア人から徴集した船隊を副官デキムス・ブルートゥスに託し、ウェネティー族征伐に派遣した。

デキムス・ブルートゥスのコイン


・カエサルとデキムス・ブルートゥス率いるローマ軍はウェネティー族の船隊のマストを鋭利な鈎をつけた長竿で破いて、船を操縦不能にする作戦で、ウェネティー族に勝利した
・前52年のウェルキンゲトリクス率いるアレシアの決戦に、ウェネティー族を含むガリア・アルモリカの部族は3万の兵を送った。
コイン発行時の歴史背景は、下の「コインで見る、古代ローマ史年表」をクリックしてご覧ください。





写真撮影者:中村めぐみ