古代ローマコイン 帝政期 69年の内乱 デナリウス銀貨 68-69年 繋いだ右手 ウィテリウスがオトの近衛団買収を図ったコイン

古代ローマコイン 帝政期 69年の内乱 デナリウス銀貨 68-69年 繋いだ右手 ウィテリウスがオトの近衛団買収を図ったコイン
古代ローマコイン 帝政期 69年の内乱

68-69年、ルグドゥヌム(現フランス・リヨン)発行

オモテ:FIDES EXERCITVVM (軍の忠誠) 繋いだ手

ウラ: FIDES PRAETORIANORUM (近衛団の忠誠) 繋いだ手

サイズ:2,99g 17mm


69年、ウィテリウスとオトの内乱時に発行されたデナリウス銀貨。
このコインはウィテリウスが、クレモナの戦いに向け、南ガリア、ルグドゥヌム(現リヨン)で発行したと推測されている。
69年3月、ウィテリウス側の司令官ウァレンスとカエキナは、南ガリアからイタリアに侵入した。
コインには、FIDES PRAETORIANORUM (近衛団の忠誠)の銘が刻まれていることから、ウィテリウスがオト側の近衛団を買収するために発行したのではないかと推測されている。
しかし、近衛団は最後までウィテリウス側には寝返らなかった。
オトはこの戦いに敗れ自害した。

繋いだ右手は、FIDES(忠誠)やCONCORDIA(和合)の銘と共に時たま、ローマコインに登場する。
右手は、忠誠の女神フィデスに由来する。10月1日に行われたフィデス神の祭儀では、神官たちが女神への忠誠を示すために右手を白い布で覆ったことをリウィウスが伝えている。
コイン発行時の歴史背景は、下の「コインで見る、古代ローマ史年表」をクリックしてご覧ください。





コイン詳細、掲載写真撮影:中村めぐみ