古代ギリシャコイン シチリア島・ヒメラ テトラドラクマ銀貨 前409-前407年 4頭立て戦車 ヒメラの温泉

古代ギリシャコイン シチリア島・ヒメラ テトラドラクマ銀貨 前409-前407年 4頭立て戦車 ヒメラの温泉
古代ギリシャコイン シチリア島ヒメラ テトラドラクマ銀貨

前409-前407年発行

オモテ:4頭立て戦車と御者 御者の上には右手で勝利の冠を授けるニケ ニケに左手には四角(四角の中にはMAIの文字 これはこのコインの型を作成した職人の名の略であると推測されている)

4頭立て戦車の下にはヒッポカンポス(海馬)


ウラ:祭壇に献酒するニンフ・ヒメラ(都市ヒメラをニンフの姿で表している) ライオンの口からでる温泉を浴びるサテュロス

サイズ:17,44g 25mm



ヒメラはシチリア島北岸の都市。
前649年、ザンクル(後のメッセナ)により建設された。
前5世紀初め、僭主テリルスの支配下にあったが、前483年、アクラガスのテロンがテリルスを追放し、ヒメラを支配した。
前461年、ヒメラはアクラガスから独立したが、前409年、カルタゴに破壊された。
翌年、カルタゴはヒメラの西方にテルマエ(温泉)を建設した。
テルマエは発展し、ヒメラ人はここに都市を築いていった。

このテトラドラクマ銀貨は、カルタゴの勝利、ヒメラの新しい都市建設を記念したコインと推測されている。
オモテ面の4頭立て戦車と勝利の女神ニケは、前409年の第2次ヒメラの戦いのカルタゴの勝利を意味していると推測される。

重なり合う馬の脚の表現力の高さに着目してほしい。
この技術の高さを誇ってコイン型の彫刻工は自身の名MAIを刻んだ。

左上にMAIの文字が刻まれている


ウラ面のライオンの口から水を浴びるサテュロスはこの地の温泉テルマエを意味していると推測されている。




ライオンの口の排水 パレルモ考古学博物館
コイン発行時の歴史背景は、下の「コインで見る、古代ローマ史年表」をクリックしてご覧ください。





コイン解説、写真撮影者:中村めぐみ