古代コイン、今日の1枚

古代ギリシャ、アポロン聖域デルフォイの最も貴重な発掘品、それは「音楽」。

師走も半ばとなり、今年も終わろうとしています。
来年はいよいよ2019年、そして2019年があけてしまえば、東京オリンピックはもう来年。

オリンピックは古代オリンピック競技会が発祥なのは皆様ご存知の通り。
古代ギリシャでは競技会はスポーツを競うことだけ目的ではなく、神々にスポーツ競技を捧げることが目的でした。

古代ギリシャでは、古代オリンピックの他にも、各地で多くの競技会が開かれていました。
中でも、パンヘレニック(全てのギリシャ人)競技会と呼ばれた4大競技会が重要でした。

オリンピアで開かれた、ゼウスに捧げたオリンピック大会、
イストミアで開かれた、ポセイドンに捧げたイストミア大会、
ネメアで開かれた、ゼウスに捧げられたネメア大会、
デルフォイで開かれた、アポロンに捧げられたピュティア大会、
以上が古代4大競技会です。

最後に挙げた、ピュティア大会は、音楽の神でもあったアポロンに捧げられたため、元々はスポーツ競技は行われず、歌や詩を競い合った、芸術家たちのコンテストでした。

ピュティア大会が行われたデルフォイから発掘されたもので、最も胸をうつのは、

「音楽」です。

幸運なことに、デルフォイの聖域のアテナイ人の宝物庫の石壁には、アポロンに捧げた歌の楽譜が刻まれていました。

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アポロン讃歌が刻まれた壁 デルフォイ考古学博物館
この讃歌が作曲されたのは前138-前128年と考えられています。


このアポロン讃歌は復元されています。まずはお聞きください。
(YOUTUBEより)



歌のバックに三味線のような音をだしている楽器、

これは古代ギリシャでキタラと呼ばれたリラ、竪琴です。

アポロンはキタラの名手で、キタラを持った姿で表されることも多々あります。

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ナポリ考古学博物館のキタラを持ったアポロン像

もちろんコインにもキタラを持ったアポロンが刻まれています。

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キタラを持ったアポロン(アクティウムのアポロン)が刻まれたアウグストゥスのデナリウス銀貨